2011/8/2 付にて本ホームページでお知らせのとおり、関水康司氏(昭和50年卒、52年修士終了)が本年1月1日予定通りIMO(国際海事機関)の事務局長に就任した。
就任後初の帰朝となった2月6日(月)の「第11回海事立国フォーラム」(日本海事センター主催)で、同氏は講演の中で、今後のIMOの方向性について次のような抱負を語った。
(写真右:関水氏、左:工藤)
1.IMOを未来指向型の組織にして行きたい。そのためには、IMOが国際安全規制の権威を持つこと、事務局内に人的資源を確保すること、そして、途上国のニーズにあった技術協力ができることが重要となる。更に出来得ればIMO内に海事政策の調査研究機能を付置させたい。
2.タイタニック号海難から今年は100年目となるので、特に旅客船安全を中心とした問題に取り組みたい
3.海賊問題は最重要課題であり、IMOのみならず国連総力挙げての問題として取り組んで行かねばならない。本部にも働きかけをするつもりでいる。
4.GHG関連でEEDI(エネルギー効率設計指標)が日本のリードによって規則化されたが、今後は他のセクター(航空など)の動向を見ながら、ロードマップの作成にかかりたい。
5.「Rio+20」(リオデジャネイロ国連環境会議+20年目)の国際会議が今年開催されるが、IMOが特に安全と環境との調和を目指した政策協調の場になるよう舵取りをして行きたい。
文責:工藤栄介(昭和43学部、45年修士)